月経前症候群(PMS)|鍼灸院
月経前症候群(PMS)に対する鍼灸治療
月経前症候群(premenstrual syndrome:PMS)は、月経の始まる一週間から10日くらい前から不快な症状があらわれますが、月経が始まると同時にこれらの症状が消失するのが特徴です。
月経前の諸症状(PMS)はあって当たり前?
東洋医学では、陰陽のバランスが崩れたことで起こるものと考え、治療の対象としています。
月経前症候群のおもな症状
1. からだの症状
- 痛み : 下腹部痛・腰痛
- 乳房:乳房の張り・乳房痛
- 消化器症状:気分不良・吐き気・腹部膨満感・便秘
- 神経症状:頭痛・めまい
- 皮膚症状:にきび・肌荒れ・喘息症状の悪化
- 水分貯留症状:むくみ・尿量減少・体重増加
2. こころの症状
イライラ・憂うつ・怒りっぽい・集中力低下・疲れやすい
3. 社会適応障害
- 仕事がうまくいかない
- 周りの人とのコミュニケーションがうまくいかない
- 社会的に孤立する
受診を迷っている方、当院の症例、治療計画の一例をご覧になってからご決断ください。
30代Aさん PMS
- 主な症状
- 肩、くびの痛み
- その他の症状
- こめかみ~側頭の頭痛
- 初診時所見
- 当院受診4.5日前からひどく悪化し、会社を休むほどだった。原因は特に思いあたらない。月経前は上記症状が強く、また、月経前症候群の症状(胸の張り、吹き出もの、焦燥感)なども出現。仕事の忙しさが重なると、すべての症状はさらに強まる。
- 治療経過
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<初診直後>
- 肩くびの痛みは感じない。表情がやわらぎ笑顔がでる。
- 頭痛はなく、月経前の胸の張りも全くなかった。月経痛も軽く、吹き出ものが減った。
- 肩くびの痛みは気にならない程度になった。頭痛は時々出るがひどくはならない。月経前の不調はなくなり、むくみが気になる程度に(月経前にむくむのは、正常範囲です)。
担当施術者の考察
仕事が忙しく、また日頃から業務について考える等責任感が強い女性で、初診時、ご本人にPMSの自覚はなかったのですが、問診時「そういえば生理前調子わるい」という話がありました。
主訴である肩、くびの痛み、頭痛は心労による月経前症候群(PMS)と考え、治療をしました。月経にかかわる不調を鍼灸治療していくと、病気ではないけれど日常生活に支障が出るような症状の改善に、良い影響を及ぼします。
その後も定期的に来院され、会社を休むほどの不調はなくなったそうです。